音のわダイアリー 古池寿浩 ピポパパレース 21/06
音のわダイアリー

古池寿浩の 音のわダイアリー

古池くんは、とても多様な活動をしているからか、最初に出会ったのがいつなのか、はっきり思い出せません。当時は東京に住んでいたから、向こうであったのだろうか、それとも演奏のために名古屋に来てくれたときだったのか。
出会いはちょっと曖昧だけれど、ギターなんかに比べたらトロンボーンを演奏する人はずっと少ないから、とても記憶に残る。その中でも即興を手がける人はさらに少ないから、存在がよく目立つ。
そしてその本人の佇まいに、とてもマッチした飄々とした音楽。決してガツガツしてないので、お腹いっぱいにはならないけど、思い出したように繰り返し聴きたくなる。さじ加減が絶妙なのだ。
パルルにも何度も来ている自身のトリオ「ふいご」は古池くんほかに、さじ加減の天才が二人もいるので、何度聞いても極上の仕上がりだ。
今回の企画はコロナ禍でなかなか活動の場を見出せないミュージシャンが、日常の中でどんなことができるだろうと考えたところから始まった。参加者としてすぐに浮かんだのが飄々とした古池くんだった。
年一回かかさず開いてくれているライブ。来年はぜひ実現させたい。(のわ/パルル 新見永治)

SHARE

古池寿浩 Koike Toshihiro

Koike Toshihiro

1974年愛知県生まれ、同地在住。

トロンボーン、電子楽器奏者。作曲家。

即興演奏によるセッション、および多彩な音色を用いたソロ演奏などを中心に、ジャンルを問わず独自のトロンボーン演奏を追求。近年はエレクトロニクスを用いた演奏も模索している。

自己のトリオバンド・ふいご[中尾勘二(サックスなど)、関島岳郎(チューバ)]では作曲も担当。

その他に中尾勘二トリオ、藤井郷子オーケストラ東京などのバンドでも演奏を行う。主なCDに、ふいご『ふいご』(2008年)、古池寿浩(ソロ)『井の中の蛙』(2014年)、宇波拓・江崎將史・古池寿浩・泉智也・服部玲治による『HOSE』(2007年)のシリーズがある。

www7b.biglobe.ne.jp/~fuigokoike/

つづきを読む